土木コース

土木コース概要(1年次よりコース選択)

 次世代に、よりよい環境を引き継ぐための社会基盤(インフラストラクチャー)の整備は、⾃然災害、⼈⼝や産業構造の変化を⾒据えたものになります。

⼈⼝減少、⾼齢化が始まったわが国は、今後 10〜20 年にかけて、「まち」が変化(=縮⼩)していく時代になります。また、地球環境問題は拡⼤を続け、過去に経験したことのない⾃然災害が多発しています。

社会基盤の老朽化や建設現場における人手不足、自然災害の頻発など、深刻な課題が山積する中で、「私達が住む地域(まち)は私達の手で作りあげる」次世代のエンジニア(=土木技術者)になるため、皆さんも⼟⽊コースでほんの少しだけ勉強してみませんか。


土木とは?

土木の語源は「築  土  構  木(ちくどこうぼく)

『淮南子(えなんじ)』という本の13巻にある一文にある。

 淮南子:前漢の初め頃、淮南(えなん)王劉安(りゅあん)が紀元前百五十年頃に書いた書物。これを明治時代の先人が詰めて「土木」にした。【土木の由来】

簡単に訳すと、

 冬の寒さ、夏の暑さや雨風を避けるため、聖人が土を盛り、木を組んで家屋(家)を作ったので、人々は安心して生活することができるようになりました。

→英語では「CIVIL  ENGINEERING(シビルエンジニアリング)」=市民(のための)工学(技術)という意味でまとめると、市民が生活する上で必要なものや欠かせないものを市民のために作り、補修すること。

出典:土木学会関東支部HP 土木とは 

土木の仕事

【主な業務内容】

1. 測   量

測量機器を用いて距離・角度・高さを測定し、建設工事や土木工事の計画や施工、土地の面積の算出、地図や図面を作成します。 最近では、ICT※1の活用としてUAV※2(ドローン等)による3次元測量などの先端技術も利用されています。

※1 ICT: Information and Communication Technology

※2 UAV: Unmanned aerial vehicle

 

2. 施工管理

 鉄道やトンネル、ダム、橋、上下水道などの建設に際して、現場監督として工事現場の指揮をとり、図面や仕様書に従って機材や作業員を手配し、安全性を確認しながら現場を管理します。主な業務としては、図面を見ながら協力会社に指示を出したり、測量、写真管理、出来形管理等も行ったりします。卒業生の多くはゼネコン・建設関連会社に就職し、現場監督として活躍しています。

 

3. 建設コンサルタント※3

イメージとしては、建築の設計が「建築士」であるのに対し、土木の設計が「建設コンサルタント」という位置づけになります。土木構造物をつくる流れとしては、国や地方自治体(市町村)の依頼にもとづいて、建設コンサルタントが調査や設計を行います。この調査や設計をもとにして、国や地方自治体は建設会社に工事を発注します。

※3:コンサルタント(consultant)は、「consult」=「相談する」が語源。一定の事柄について、診断・助言・指導を行う職業(専門家)→技師・技術者のことを指す。

 

【就職先】

ゼネコン、高速道路会社、鉄道会社、橋梁メーカー、建設コンサルタント、国家公務員(一般職)、地方公務員(都道府県・市町村)


土木の資格

1. 測量士補

測量士補試験は、測量法及び測量法施行令に基づいて行われる国家試験です。測量士補試験の受験資格はありませんが、例年の合格率が約30%前後とやや難易度の高い資格です。また測量士補の合格者は、土地家屋調査士の午前の試験が免除となります。測量士補は測量士の作成した測量計画に基づいて、実際に行う測量の補佐的な仕事を行います。

 

2. 2級土木施工管理技士検定

2級土木施工管理技士技術検定は、国土交通大臣指定機関が実施する国家試験です。

第一次検定の学科試験(土木系学科2年次から受験可能)合格 → 2級土木施工管理技士補 → 実務経験3年以上で第二次検定の実地試験(の受験資格)合格 → 2級土木施工管理技士の資格が与えられます。

土木施工管理技士は、ゼネコン※・建設関連会社では必須資格とされています。2級施工管理技士が携われる現場は、比較的小規模な工事に限られます。大規模な工事に携わるには、1級施工管理技士資格(2級取得後実務経験5年で受験可)が必要となります。

※ゼネコン:general constructor ゼネラルコンストラクタ―の略称で総合建設業のこと。設計・施工・研究を自社で行っている会社

 

3. 建設業経理事務士(3級・4級)

建設業経理事務士検定試験(3級・4級)は(一財)建設業振興基金が実施している資格です。建設業経理検定試験は、主に建設業の企業内で経理部門に従事する方や営業部門・経営管理部門の方々が建設業経理に関する知識および処理能力の向上を図ることを目的とする検定試験です。

 

4. ⼩型⾞両系建設機械(整地等)特別教育

機体重量3トン未満の小型車両系建設機械(整地等)を操作するために必要な資格です。主にミニショベルの運転に必要となります。


専門教科の授業内容について

土木コースの実習風景等

実習風景

現場見学